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2007.06.22 (Fri)

蒼色のとき 第一章 第六話 告白

気合の入った顔をしてるって?
まあね。今日はいつもと違うからね。
告白するのかって?
うん、そうだね。
でもね、それは私の気持ちを伝えるんじゃなくて
武史の気持ちを真由に伝えるの。
そんな悲しい顔しないでお兄ちゃん。
これは私が決めたことなんだから。

【More・・・】

私は決意した。
武史の気持ちを真由に伝えることを。

桜木はおせっかいだけど、いいこと言った。
確かにこのままだと武史は絶対に真由に告白なんてしない。

それじゃいつまでたっても武史は片思いのままだし、真由にも気持ちなんて伝わらない。

だから、私が間に立つ!
武史に言ったら反対するだろうから極秘に実行するけど・・・・
今日の放課後に真由に言おう!!


って、思ったんだよ?朝、学校に来るまでは。
だけどいざ真由の顔を見たらその決意はどこかへ旅立ってしまった。

うん、やっぱり怖いよ?武史と真由が付き合うにしろ、付き合わないにしろ
武史の気持ちは真由にあるってはっきり伝えるんだから。
それをすることによって、私の気持ちはもう絶対に表に出せないことも決定するわけだし。

だって、真由は私のことが好き。友達としてだけど・・・
だから、私が武史を好きだと知ったら、自分がどう思っていようとも私に譲るような気がする。
絶対にばれちゃいけないんだ。この気持ちは・・・・


「やっぱり、一番は笹木だよな!笹木真由!!いいな~須藤、笹木と仲良くて」

「いいでしょ?うらやましいでしょ~」

休み時間、男子が廊下で話しているところに出くわして、運悪くつかまった。
こんなときに限って真由も武史も委員の仕事でいない。

「なあなあ、笹木と一緒に遊べるように取り計らってよ!」

「え~。私そういうの苦手だもん。自力でなんとかして」

「けち!あ!うわさをすれば笹木だ!やっぱりかわいいな~」

あれ?真由一人?武史はどこに言ったんだろう・・・

「なんだ?あの男。笹木になんか話かけてるぞ?」

「同じ委員の人かな~見たことないけど。」

「ちがうんじゃねぇ?だって笹木嫌がってるし!」

真由に話しかけているのはネクタイの色から察するに2年生だと思う。
嫌がる真由の手首をつかんで無理やりどこかへ連れて行こうとしている!
あいつ!真由に何をする気だ!!


「痛いじゃないですか!離してください!」

「うるせぇ!ちょっと来いって言ってんだからだまってついてくればいいんだよ!」

「うるせぇのはお前のほうだ!真由から離れろ!!」

私のジャンプキックはきれいに2年生の後頭部に命中。
弧を描くように待っていく2年生。
きれいに着地する私に拍手喝采!!

わかっています!どうせ私は女らしくない。
でも!真由を助けるのに必死だったから・・・・



「ほんとに・・・・おまえは・・・口より手が先にせる!!」

「ごめんなさ~い」

さっきの出来事を人伝いにきいた武史に無理やり連れ出されて、私たちは屋上にいる。
えぇ、とっくに5時間目の授業が始まっています。サボりです・・・。

「まあ、おかげで笹木も助かったわけだし、結果オーライか?」

「そうそう!結果オーライ!」

「調子にのるな!!」

そういって武史は私の頭を軽く小突く。
毎回のことなんだけど、私が誰かを殴ったりしたときは、必ずこうして反省会を開く。武史と二人で。
この時間が好き。武史は私のことだけ見ているから・・・
独り占めできているようでうれしい。
乙女だ・・・・人を蹴り飛ばしておいてない言うか!って感じだけど。

「秋は女の子なんだからもう少し塩らしくしたほうがいいぞ?」

「本気で思ってないなら言わない!顔笑ってるし!それに、私はこれでいいの!真由を守れるのは今のところ私だけなんだし!」

「なに?なんかむきになってない?」

「なってない!」

何が女の子だよ!そんなことあんた一回だって思ったことないだろ!!
体のつくりが違う同性の友達かなんかと思ってるだろう!!

「みけんのしわ・・・・なんか悩み事か?」

「べつに~」

プイっと私は武史に顔をそむける。

「秋は確かに強いけど、秋が何かあったときは誰が守ってくれるんだよ!こういうときは俺を頼るのもありなんじゃないのか?何か悩んでることがあるならちゃんと言え!昨日みたいに窓締め切って寝込まれたらわけがわからなくなる!」

「武史・・・・」

はぁ・・・優しくしないでよ・・・
武史は真由のことが好きなんでしょ?
だったら、私のこと女の子扱いしないで欲しいな・・・・

つらいじゃんか、私、武史が好きな気持ち、これからずっと内緒にしていかないといけないのに・・・・
こんな風に優しくされたら、苦しいじゃんか・・・



はやく・・・はやくこの苦しみから解放されたい・・・
さっさと真由とくっついて、私に入る隙間なんかないって見せ付けて!
そうしないと私はいつまでも武史を好きでいるような気がする。
この先、ずっと、ずっと苦しんで生きていかないといけないなんて嫌だ!!


「秋?どうしたの折り入って話があるって」

「うん・・・あのね」

放課後、誰もいなくなった教室に私と真由は二人っきりだった。
部活の生徒以外はみんな下校しただろうから、誰も聞いていないはず、大丈夫。

「武史・・・・真由は武史のことどう思ってる?」

「伊藤くん?う~ん、どうって・・・・秋の友達?」

「それ以外には?」

「え・・・・って、なんでそんな事聞くの?」

「それは・・・・」

質問返しされると弱いな~
でも、言わないと先に進まないし・・・
ごめんね武史!私は勝手にあんたの気持ちを真由に伝えます!!

「武史と付き合ってみない?」

って!なんだそれ!!なんだそれは私!!

「いや!」

え・・・本当?武史とは付き合わない?やった~!じゃなくて!!
そんなあっさり断られるなんて思わなかった!!

「どうして?武史はいいやつだよ?ためしにデートくらいしてあげたら?」

「・・・・・」

なんでそんな嫌な顔するかな・・・武史のこと嫌いなのかな。
いや、嫌いだったら一緒にご飯なんて食べないか。
でも、私の友達だから一緒にいてくれただけかも・・・・

「結婚しろっていうわけじゃないんだし、もう少し気楽に考えてみてよ。武史のこと嫌い?」

「嫌いじゃないけど、伊藤くんはだめ」

伊藤くんは、は?って何?
武史じゃなかったらいいってこと?
他に誰か好きな人でもいるの?真由

「どうして?なんで伊藤くんはだめ。なの?何か理由でも・・・・」

「だって!伊藤くんは秋の・・・・」

え・・・・
私の・・・・?

言いかけて真由は口を両手でふさぐ。顔は真っ赤になっていた。

まさか、真由。
私の気持ちを知っている?


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