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2007.08.18 (Sat)

蒼色のとき 第6章 変化 第7話

久しぶりに近くできいたあの人の声

懐かしかった


思い出した

あなたと過ごした毎日・・・・


今思えば、楽しいとか幸せとか言うよりも


会いたいとかそういうことばかりを考える

苦しくて

切ないことばかりだった・・・

【More・・・】


そんなことに

いつまでも縛られていたんだ・・・・






過去と決別するために
私はあの人に会う決心をした


彼が何の目的でまた私に近づいてきたのかは分からないけど
はっきりさせるにはいい機会だと思う



私は前に進むために
あの人に会わなければならない



待ち合わせ場所は
家の近くの喫茶店


うん、あの人と何回かいったことがある
別れてからは一度もない
思い出してしまうから・・・・



2年ぶりに入った喫茶店は
何一つ変わってなくて
メニューの種類もまったく同じ


ここだけ時が止まっているみたい
ここで、こうしてあの人を待ったことがあった

早く会いたくてそわそわしてた
でも、今は・・・・


会いたいというよりも
早く決着つけてしまいたいという思いだけ




「いらっしゃいませ」


ドアから入ってきたのは
あの人・・・・



全然変わってない
あの服、昔も着ていた

お気に入りなんだよね確か・・・・色が好きだって言っていた


私に気がついてこっちに近づいてくる

心臓の音が大きくなる・・・・

別れてから
こうしてちゃんと会うのは初めてだから・・・・


静まれ、心臓・・・
冷静に、感情的にならないで・・・




「久しぶり・・・大人になったな・・・」



「うん・・・まあ、もう高校生だし」



そうだよ、あなたと会ったばかりのころと違う
もう私は高校生になった
あなただって、もう少しで大学を卒業するでしょ?


時間は・・・・残酷だけど
刻一刻と経っていくんだから・・・・





「で、私に何のようだったの?」


懐かしさを味わう間もなく私は話を切り出した
早く終わらせたかった・・・・




「・・・・・もう少し、再会の余韻を味わいたかったんだけど」



なによそれ・・・・
再会の余韻だなんて
本当にあなた何をしにきたの?
私に何のようなの?


どうして私にまだ気があるように思わせるの?




「俺さ・・・・あの彼女と別れたんだ・・・・」



「そう・・・・それで?」



「うん、まだ真由のこと忘れられないんだ・・・だから」




ちょっと待って・・・・?
彼女と別れたまではいいよ
なんで私のことが忘れられないっていうの?
忘れられないなら、なんで今別れたの?

私たちが別れてからもう2年は経ってるんだよ?
忘れられないなら・・・どうしてすぐに来てくれなかったの?



ふざけないで・・・・
私は
私は都合のいい女じゃないんだよ?
いまさら、忘れられないなんて
お約束の口説き文句に
私が騙されると思わないで!


「・・・・都合がよすぎるんじゃない?」



「・・・・うん、そうだな、でも・・・・俺は・・・ああやって別れたこと今でも後悔してるんだ」



「だったら、どうしてすぐに話してくれなかったの?いまさらきたってそんなの信じられるわけないじゃない!」



「真由が!真由があのとき話を聞こうとしなかったんじゃないか!」



私のせいなの?
どうしてそうなるの?
二股をかけていたのはあなたじゃない!
それなのに、私が話を聞かなかったことが悪いってことなの?



「あの時ちゃんと話をしていれば・・・・」



「何を話すつもりだったの?俺は二股をかけてるけど、それでも付き合って欲しいとか?ふざけないで!私を馬鹿にするのもいい加減にして!」



テーブルにおいてある水の入ったグラスを握った
目を覚まさせてやろうと思って立ち上がる


「つめた!!な・・・・なんだ?」


え?私まだ水かけてないけど・・・・?

な、なんでもうこの人びしょ濡れになってる・・・・の?


視線を彼から少し上にずらす


「・・・・・!?」


そこにいた人物に私はさらに驚く・・・・

なんで・・・ここにいるの?




「伊藤くん・・・・!?」



「・・・・我慢の限界・・・・おまえ、どこまで笹木を馬鹿にすれば気がすむんだ?」


伊藤くんが手にしていたのはグラスじゃなくてピッチャー
ピッチャーごと頭から水をかけたの?


はは・・・やること豪快・・・・



「・・・・なんでここに君がいるんだ?真由が・・・呼んだのか?」


「え・・・・?ち・・・・」



「違う!たまたまここで茶を飲んでたら、笹木が来て、そんでお前が来たの!盗み聞きするつもりなかったけど・・・気になって・・・・」



「どうしてくれるんだ!このシャツ気に入ってたのに・・・・」



私、くだらな男を好きになったんだな・・・
シャツが濡れたことだけでこんなに怒って

そんな男に
今の今まで振り回されてたんだ

無駄な時間を過ごしたんだな
言ってもしかたないけど
返せって叫んでやりたい・・・・私の時間



「さっきの話なんだけど・・・・」


「真由?」


「答えはNO!いまさらあなたとよりを戻すつもりないし!」



これで私はあなたから本当に解放される

もう二度とあなたの存在になんて悩まない

だから、あなたももう二度と
私に近づかないで



「・・・・・だったら、この男と付き合うって言うのか?こんな常識のないがきと」



「誰ががきだ!!」



がきなのはあなたのほうだと思うけど・・・・
自分の行動と言動を少し振り返って欲しいな・・・・


私のところに来たのも
どうせ彼女と別れて寂しいとか
そんなことでしょ?

次の女ができたら
また私のこと捨てるつもりなんでしょ?



そんなことを考えているあなたを
大人だなんて思えない
ま、ある意味そんな打算的なところは
ずるい大人って感じはするけど・・・・




「あなたの馬鹿さ加減のおかげで私目が覚めた・・・・もう二度と私に近づかないで、よりを戻すつもりは本当にないから!」



それだけ言って私は席を立った
彼と一緒になってボーゼンとなっている伊藤くんの腕を引っ張って店を出た

これで本当にさようなら・・・・・





「・・・・・笹木!いいのか?もっと言ってやらなくて!」



「いいの、さっき伊藤くんが水をかけてくれたでしょ?それでもういい」



もう、いいんだ・・・・
あんなくだらない男に
2年間も振り回されていたなんて

気づくのが少し遅かったみたい・・・・




「笹木・・・・泣きたかったら泣いていいぞ?」


「別に・・・・泣きたいわけじゃ・・・」



「でも、ほら、涙・・・・出てきてる」



泣きたいわけじゃないのに
なんで涙なんて・・・・



「無理すんなって・・・ほら・・・」





「・・・・・じゃあ、ちょっとだけ」



広げてくれた伊藤くんの胸に私は顔をうずめる
今までのいろんな思い出と感情が
涙になってあふれてくる


悲しいわけじゃない
でも・・・・

きっと今まで我慢していた糸が切れた


そうか・・・・私ずっと
泣きたかったんだ・・・・・








「ありがとう・・・・」



「おう、落ち着いたか?」



あれから、どのくらい泣いたんだろう
なかなか泣き止むことができなくて
ここじゃなんだからって
私の家に伊藤くんを連れてきてしまった・・・・・


涙は落ち着いたけど
この状況・・・・
どうしようかな・・・・




「うん・・・・ごめんね・・・ここまでつれてきちゃって」


「いやいや!全然いいんだけど・・・・いや、ちょっと緊張してるか・・・・な?」




本当に緊張しているのか
伊藤くんはさっきから所在ないって感じ・・・
女の子の部屋なんて
初めてじゃないだろうに・・・変なの


「そ、それよりも、もう大丈夫なのか?」



「へ・・・・?あぁ、あの人のことね?うん、もう大丈夫・・・・」


「そっか・・・・」



うん、それはもう本当にふっきれた・・・
伊藤くんのおかげで
あの人が本当はすごくくだらない人だって分かったから

それはもういいんだ



それよりも、私は
伊藤くんにこの気持ちをどうやって伝えることのほうが
大変だったりするんだよね・・・


いつも私を見ていてくれて
ずっと好きでいてくれて
ずっと待っていてくれている


過去と決別できた私は
いまなら伊藤くんの気持ちを受け入れられる


受け入れられるんだけど・・・・
この気持ちを
どう表現すればいいんだろうか・・・・



ううん、難しく考えることはないんだよね


一つずつ・・・・でも確実に

伊藤くんにこの気持ちを伝えよう・・・・



そう、まずは

大事な一言を伝えなきゃ・・・・





あなたが好きです・・・・・・







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08:41  |  蒼色のとき  |  TB(0)  |  CM(9)  |  EDIT  |  Top↑

★いよいよだ\(^^)/

サクラサル先生!おはようございます♪
もう~この更新の早さがたまりません!!(最高です!!)
笹木さん・・過去との決別、ちゃんと出来ましたねぇ~(しみじみ)良かったです!!
武史のピッチャーも最高!!読んでいて、気持ちがスカッ!!としました♪あんぐらいは、やっとかないと!!(笑)
いよいよ告白ですか♪武史がどうなるんか見てみたいですねぇ~?彼女の家で告白を受けるってどんなんだろう??楽しみにしとります!!(^^)/
古田 |  2007年08月18日(土) 09:55 | URL 【コメント編集】

★No title

こんにちは m(_ _)m。。
コメントありがとうです。。
遊びに来るのが遅くなっちゃいました・・・。

ピッチャーでカケルかぁ・・・
豪快だなぁ。。

過去との決別。涙。。
ナンダカンダ言っても、当時はスキだった訳で。
その気持ちを思い出し、触れてしまうと・・・。
わかるなぁ・・・。涙を流すのも・・・。

次回作を楽しみにしています。。

ではでは・・・
ランクアーップのポチ!!
ドダドゥド |  2007年08月18日(土) 12:29 | URL 【コメント編集】

★古田さんへ

いつもコメントありがとうございます!

もう少しで第6章終わります!
ついに真由が武史に告白します!

でも、どんな風になるのか
まだ結末考えてません・・・・

いろんな妄想が膨らんじゃって・・・
サクラサル |  2007年08月18日(土) 18:18 | URL 【コメント編集】

★ドダドゥド さんへ

そうなんです
今がどんな状況であれ、過去には好きだったわけなので、想いが深かった分涙も出ちゃうんですよね・・・

次で第6章が終わります!
また見にきてくださいね!
サクラサル |  2007年08月18日(土) 18:19 | URL 【コメント編集】

★大地オサム

笹木の元カレに水をかけたのは私は一瞬森永かな~って思いましたわ。
伊藤が水をかけるキャラと思ってなかったのでビックリ!
いや~、伊藤よ!男になりましたな!サクラサル先生!古田さんがおっしゃるまで気が付きませんでしたが、毎日の更新本当にお疲れ様です(^-^)
サクラサル先生の新作を楽しみに毎日しておりますが、お体に気を付けて下さいね。
 |  2007年08月18日(土) 22:03 | URL 【コメント編集】

★大地さんへ

そうなんです!前彼に水をかけたのは武史でした!!

そういえば・・・毎日更新してますよね私・・・自分でびっくり

心配してくれてうれしいです。ありがとうございます!
サクラサルは小説を書くのが好きなので大丈夫ですよ!つらいときはちゃんとお休みします!
応援ありがとうございます!
サクラサル |  2007年08月18日(土) 23:42 | URL 【コメント編集】

★No title

こんばんは m(_ _)m

いつもコメントありがとうございます。。
次で第6章が終わるみたいで。。
楽しみです。。

ほんと・・・
こういう文章が書けるヒトは尊敬です。

私は・・・
絵本感覚なので、真似できないんで。

ではでは・・・
ランクアーップのポチ!!
ドダドゥド |  2007年08月19日(日) 00:52 | URL 【コメント編集】

ピッチャーの水ごととはやるな…

いや、虫のいい行動する元彼ですな。

武史も相手を関係ない事に気をそらせて追っ払うなんてさすがです。

よく拳がとばなかったなぁと…

それだけやつが貧弱だったってことですかな(そんなのと真由は…;)。
N&E |  2007年10月23日(火) 21:24 | URL 【コメント編集】

N&Eさんへ

そうなんです・・・こんな優男と真由は・・・
若気の至り?ですね。

ピッチャーごと水をかけたのは
私がそうしたかったからなので。

殴るよりも、きっとこっちのほうがくるかな~と思いまして。
サクラサル |  2007年10月24日(水) 09:16 | URL 【コメント編集】

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