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2007.07.14 (Sat)

蒼色のとき Another Story 須藤兄の憂鬱

秋に彼氏ができた・・・
兄としては気になってしかたがない
当たり前だろ?俺たちはたった2人の兄妹なんだから!
だから!シスコンじゃないっつーの!!

【More・・・】

「おかーさーん!!味みて!どう?」


「どれどれ?あら!初めてにしてはおいしいじゃない!」


うるさいな~
なんだよ、朝からバタバタ騒々しい
ん?甘いにおいがするな
お菓子でも作ってんのかな?


「はよ~。何?今日誰かくるの?」


「お兄ちゃん!そだ、お兄ちゃんも食べてみてよ!私が作ったんだよ!」


ん・・・・秋がお菓子を作った?
何でまたそんな女の子らしいことを
わかった!


「彼氏が来るのか?」


図星か・・・
なんだ、なんだ
顔を真っ赤にしやがって
男を家に連れ込むとは、大胆なことをしてくれるじゃないか!


「どうでもいいから味は?」


「・・・・・まあまあだ」


「やな感じ!もういいもん!お母さんはおいしいって言ったもん!」


ふてくされながらもどこか楽しそうだな
そんなに彼氏と会うのが楽しみなのか?
俺と遊ぶよりも楽しいのか?
ちっ、気にいらねぇ!

大体、おまえちょっと前まで
隣に住んでる武史のこと好きだったじゃねーか
なのに、なんで違う男と付き合ってるんだ?
お兄ちゃん、そんな節操のない子に育てた覚えはありませんよ!

って、何を考えてるんだ俺は・・・・

まあいい
今日はどこにも出かける予定ないしな
秋の彼氏がどんな野郎か見てやろうじゃないの!





それから1時間後
秋はこれまたいつも家にいるのとは違う格好で
リビングのソファーに座っていた
いつもはTシャツにハーフパンツで
親父がいないときはソファーで寝転がってるくせに

写真撮って彼氏に見せてやろうか?
普段はこんなにだらしないんです!って
それで、冷めたら冷めたで、そんな男とは別れたほうがいいけどな!


「お兄ちゃん・・・・なんでここにいるの?」


「別に。今日何の予定もないからここにいるだけ」


「部屋に戻んなさいよ!」


「いいだろ?ここは俺の家なんだから!それとも、人に見せられないような彼氏なわけ?」



さすがに、お前の彼氏を品定めしてやる!とは言えないよな
彼氏が家にきたら、秋より先にドア開けてやる!
そんでもって思いっきり威嚇してやる!
それくらいで怯むような奴は秋にふさわしくないからな!
なんたって秋は空手やってったんだからな!
その辺の男よりも強いんだぞ?それより強い男じゃないと
秋の相手はつとまらないぞ!
ははは、早く来ないかな~




ピンポーンと玄関のチャイムが鳴った
来たか!ついに秋の彼氏が!
秋よりも先に、俺が、ドアを開けるんだー!!



「いらっしゃい!」


ドアを開けると同時に、ここぞとばかりの睨みをきかせる
どうだ!怖いだろう!帰るなら今のうちだぞ!



「あの・・・・回覧板持ってきたんですけど・・・・え・・・と・・・」


「あ・・・」


しまった!武史のお母さんじゃん!
ふ、震えてる・・・・どうしよう!
違うんです!おばさんが嫌いとかそういうんじゃないんです!
あぁ、おびえないでください!
回覧板だけおいて逃げないでください!!


俺の心の叫びもむなしく、おばさんは駆け足で家に戻ってしまった・・・・
早とちり・・・失敗だ・・・


「直樹くん!いらっしゃい!」


「あ、秋ちゃん。おじゃまします」



「え・・・・?」


振り返ると、秋の彼氏がすでに来ているじゃないか!
このやろう!人が反省会をしているときに
のこのこと人ん家の敷居を跨いでんじゃねぇ!!


「どうもこんにちは!秋の彼氏さん?」


俺はありったけの笑顔で振り向く



「あ!はじめまして!秋ちゃんとお付き合いしている片瀬直樹と申します!よろしくお願いします!」


ふっ、そして、笑顔を見せて警戒心を解いたときに今度こそ最高の睨みをきかせて・・・・・


って!おい!
なんだよ、この美少年は!!

武史もかなりいけてる部類だと思ったけど
それ以上だぞ!
なんつーの?整っているっていうの?顔が!
背も俺より高いし

む・・・・むかつく!


「ちょっと!自己紹介してるんだからちゃんと答えてあげてよ!お兄ちゃん!」


「あ・・・おう。秋の兄です、よろしく」


「こちらこそ!」


しつこいようですが、むかつく!
なんだよ!そのルックスにさらに爽やかさをプラスって!
いやみか!いやみなのか!
そんなにかっこよくて、爽やかな少年を演じるなんて
俺に対するいやみですか!(誰もそんなこと言ってない!)



「な・・・直樹くん!私の部屋に行こう!」


何かを察した秋が、彼氏の背中を押して、自分の部屋に誘導しようとする
ここで逃してなるものか!
ここからが本番!
妹の彼氏チェーック!!
って、誰に向かって叫んでんだよ、俺は!



「ちょっと待てよ!せっかくきてくれたんだから、少し話させろよ。いいよね、直樹くん?」


「はい!俺もお兄さんとお話したいです!」


気安くお兄さんと呼ぶんじゃねぇ!
俺はまだお前を認めたわけじゃないんだからな!
だからって名前で呼ばれたくもないけど

ふくれっつらの秋をよそに、俺は彼氏をリビングに案内する
秋は、今朝作っていたクッキーと紅茶の準備をしにキッチンへ向かった
つまり、2人きりというわけだ・・・・

ふふ、お前の爽やか仮面をはがしてやろう!
そして秋に嫌われるがいい!
ははははははは!


「直樹くんは高校どこに通ってるの?」


「城ヶ崎高校です!お兄さんは確か・・・秋ちゃんと同じ学校ですよね?」


「お、おう・・・・」


「いいな~秋ちゃんと同じ高校・・・・もうちょっと早く知り合ってたら、絶対に同じところ受験したのに」



城ヶ崎高校だ~!?
頭もいいのかこいつ!
顔も良くて、爽やかで、頭もいい?
なんだかさらにむかつくぞ!!

くそ・・・今のところ勝てる要素が何一つない


「そうだ!あんたさ、秋が格闘技好きなの知ってる?この間さ、テレビで試合見てるとき、秋のやつ、テレビに向かって野次飛ばしてんの!親父か!ってつっこんでやってさ!」


はは、どうだ?
どんなに秋がかわいらしいかっこうをしていても
本当は格闘技が大好きなちょっと親父はいった高校生なんだぞ?

お?黙り込んだな?
ひいたか?ひくよな普通
格闘技が好きまではいいけどな
親父くさいのはいやだよな!俺の彼女がそんなだったら嫌だもん!


「いいな~!お兄さんは秋ちゃんとずっと一緒にいられて。俺も秋ちゃんとずっと一緒にいたいですよ」



な、なんだこいつ!
ひくどころかうらやましがってる!!

おかしいのか?こいつはちょっと女の好みがおかしいのか?
だから秋と付き合えるのか?
っていうか、こいつ
秋が本当はこういう奴だって知ってるのか?



ゴン!!


「いって~ぇ!何すんだよ秋!」


背後から気配もなく近寄ってきて
おぼんで兄の頭を叩くとは!


「ちょっと・・・直樹くんに何を吹き込んでいるのかな?お兄ちゃん?」


「あ・・・直樹くんに秋のことを教えてあげようかな~って・・・」


怒ってる!鬼のような形相でにらんでいる!(鬼なんて見たことないけど)
やばい!切れるか?切れて兄に何か技をかける気が?
でも、彼氏の手前そんなことできるわけないか・・・・


「覚悟しな!兄貴!!」


「秋!?」


こいつ!彼氏がいるのに本性丸出しだぞ!
我を忘れるほど怒っているのか?
どうする?さすがの俺も切れた秋には適わないぞ!


「秋ちゃん!ストップ!」


彼氏の一声で、秋の動きが止まった・・・・
秋、お前は彼氏のペットか!?


「お兄さん何も悪いことしてないよ?俺に秋ちゃんのこと教えてくれようとしただけだから。だから、暴力はだめだよ?」


「直樹くんが、そう言うなら・・・・」



あの、助かったのはいいんだけど
おい・・・俺を差し置いて
ラブラブモードに突入するのやめてもらえませんか?
見つめあってんじゃねーよ!!
あてつけか?彼女のいない俺にたいするあてつけですか!?


「ん・・・ごほん・・・ん」


「あっ!すいません!お兄さんがいるのに!」


「いや・・・つーか、直樹くんさ。秋の本性知ってるの?」


「ちょっと・・・本性って・・・」


「本性・・・?というか、秋ちゃんの性格は分かってるつもりですけど」


知っていてつきあっているのか?
こんな乱暴で、がさつで、女らしさのかけらもないのに?
それでも、それを知っているのに好きなのか?
愛は深いのか?


「そんなところもひっくるめて全部かわいいです!大好きです!」


のろけるんじゃねえ!
俺の前でのろけるな!!

くそ!なんてやろうだ!
顔も良くて、爽やかで、頭も良くて、さらに性格までいいなんて!

認めないぞ!
俺は断じて認めないからな!!



「お兄ちゃん!?」


部屋じゃなくて玄関に向かって走っていった
とりあえず、家から離れて落ち着きたい・・・・
同じ空間にいたくないんだよ!



「あれ?兄ちゃん!どっか出かけるの?つーか、お袋が今日の兄ちゃん怖かったって言ってたんだけど・・・・」


玄関を開けると、見覚えのある顔が二つ・・・・・


「武史と真由ちゃん?」


「どうしたんだ?兄ちゃん。あ、直樹もう来てたんだ・・・・なるほど」


玄関においてある靴を見て、武史が意味深に笑う
なんだよ・・・・嫌な奴だな


「兄ちゃん、やきもちやいてるのか?」


「な、なんでやきもちなんか!」


「だって~、大好きな妹が彼氏を連れてきたんだよ?そりゃあね・・・」


「やきもちくらいやいちゃいますよね?」


真由ちゃんまで何を言うか!
だから!俺はシスコンじゃない!
兄として、妹の彼氏がどんなものか知るのは当然だろう!


「ま、直樹はいいやつだから!兄ちゃんも直樹と話せばきっと好きになるよ!」


「いや、俺はあいつが大嫌いだ!くそーーー!!」


武史と真由ちゃんの間を走り抜けた

くそ!あの男
友達にまで評判がいいなんて、さらにむかつく!

なにがむかつくって、直樹って男より
自分の心の狭さにむかつくぜ



あぁ、世の中にはあんな男もいるんだな・・・・
ちくしょう、悔しいけどいい男だ
反対する理由なんてないよな
まあ、反対したところで聞くような性格じゃないしな、秋は




まあ、いつか俺が認めたその日は
ちゃんと言ってやるとするか


「幸せになれよ、秋」



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08:45  |  蒼色のとき  |  TB(0)  |  CM(4)  |  EDIT  |  Top↑

いやー、今回のは笑いました!ずっと影的な存在だった秋の兄貴ついに登場ですね!しかもお笑い担当として(笑)1人携帯を見ながら笑ってしまい電車の中でちょいと注目を集めてしまいました(笑)
会員番号2番大地オサム |  2007年07月14日(土) 11:17 | URL 【コメント編集】

そうなんです!今回は秋の兄貴が主役です!でもこれが最後かもしれない・・・・


秋の相談にのってあげたりと、シスコンっぷりを発揮する兄の話を前から書いてみたかったんですよ!

これからも、たまに本編からずれた話も書いていきたいと思います!

笑ってくれてよかった~
サクラサル |  2007年07月14日(土) 18:38 | URL 【コメント編集】

そんな兄貴をジーと見つめるなぞの少女がいたりしたらいいなー(電波的)
N&E |  2007年10月05日(金) 02:16 | URL 【コメント編集】

ぬこさんへ


そうですね・・・いつか、いつか兄貴にも、素敵な彼女を作ってあげたいんですが・・・
作者、すっかり存在を忘れていました(笑)
サクラサル |  2007年10月05日(金) 08:26 | URL 【コメント編集】

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