*All archives   *Admin

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
--:--  |  スポンサー広告  |  EDIT  |  Top↑

2007.07.11 (Wed)

蒼色のとき 第3章 第5話 過去②

1年前、まだ中学生だったころ
私には好きな人がいた
その人は私の恋人だった

ううん、そう思っていたのは
私だけだった・・・・

【More・・・】

いわれのない中傷
繰り返し浴びせられる罵声
そんなことにも慣れてしまった
何をされても痛くない
私は感情を
どこかに置き忘れてしまったのかもしれない・・・・


始まりは小学校1年生
数人の女の子に囲まれ、その後ろには顔を隠して泣いている子
「どろぼう」と言われた


身に覚えがなかった
何を盗ったんだろう
私、その子の何か大切なものを盗った覚えは何もない


「香苗が田中くんのこと好きなの知っててなんで田中くんと仲良くするの?」


「そうだよ!そのせいで田中くん真由のこと好きになっちゃったんだからね」


田中くん・・・・?
確かに席が隣で仲良くしてた
でも、それは普通のこと
でも、それだけのことでどうして私がそんなこと言われなきゃならないの?


「真由がかわいいからいけないんだからね!」


「そうだよ!かわいいのがいけないんだ」


その日から、私には友達が1人もいない

嫌いになった、この顔が
かわいいって言われたって何もうれしくなかった

この顔のせいで
私はいつも1人だった・・・


学年があがっても、私に関するうわさは消えない
それ以上にエスカレートしているようだった

「笹木真由は、人の男を盗るのが趣味」


そんなことしたことがない
周りが勝手に勘違いして
私に盗られたと思っているだけだ


だから、私は告白してくれた男の子に優しくしない
優しくして、勘違いされて
これ以上面倒なことになるのはいやだった・・・・



中学3年生になって、そろそろまわりも進路についてあせりだした
私は、なるべくこの学校の生徒が行かないようなところに進学しようと思った
選んだ高校はそれなりに学力が高くないと入れない
今の成績でも大丈夫だろうけど
余裕を持ったほうがいいと、母が家庭教師をつけてくれた



彼は、大学1年生
中学にいる男子とはやっぱり違う
大人っぽくて優しい

外見もそれなりにかっこいいから母は舞い上がってしまって
用事もないのに何回も私の部屋に入ってきては
先生と世間話をしていた


最初は警戒していた私も
先生の人柄に、次第に心を許し始めていた・・・・

週に1回
先生が来るのが楽しみになった



「笹木!ちょっと顔貸してよ」


隣のクラスの女子数人に呼び出され、私は校舎裏に行った
こういうときはたいてい
「人の男に手をだすな」っていうお決まりの言葉が飛んでくる

いつ、私が人の男に手を出しなのか
逆に私が知りたい


けど、今日は違った
呼ばれていった裏庭には
彼女たちのほかに
他校の男子生徒が数人いた


「あんたさ、人の男盗るの好きなんだろ?そんなに男が欲しいんならこいつらが相手してくれるらしいからさ、かわいがってもらいなよ」


「誰が・・・・そんなこと・・・」


その場から逃げようとした
けど、腕をつかまれて身動きが取れなくなる
すぐに地面に押し倒されて
男の人たちが私の手足を押さえつける


「いいのかよ?やっちまって」


「かまわないよ~こいつ男好きなんだから。喜んでるんじゃないの?」


口もふさがれて声を出すこともできない
誰のかわからない手が、制服の中に入ってくる
気持ち悪い・・・・
助けて・・・・!!


「何してるんだ!こんなところで!」


「やべ!誰かきた!逃げろ!」

その場にいた全員があわてて逃げていった
よかった・・・・助かった・・・・

怖くて震えが止まらない・・・・


「真由ちゃん!」


「せ・・・・先生?」


目の前にあわられたのは家庭教師の先生
なんで、ここに先生がいるの?


「大丈夫か?こんなことしやがって・・・・立てるか?」


「は・・い・・・」


返事はしたけど、立つことができない
自分で思った以上に、体が震えている
こんな姿、先生に見られるなんて・・・・


先生は震える私を抱きしめてくれた
先生の心臓の音が聞こえる
その音が心地よくて
私は次第に落ち着いていった



「今日は家庭教師の日だから真由ちゃんを迎えにきたんだ・・・そうしたら、真由ちゃんあんなことになってるから・・・」


私は黙ったままだった
助けてくれてうれしかった気持ちと
あんな姿を見られた情けなさで
口を開くことができない


「何かつらいことがあったら俺に言って、頼りないかもしれないけど話くらい聞くから」


その言葉が、今まで我慢していた涙腺を緩める
私は、初めて人前で泣いた・・・・





ランキングに参加中です。クリックいただけるとうれしいです。




08:51  |  蒼色のとき  |  TB(0)  |  CM(2)  |  EDIT  |  Top↑

今度は真由さんの心うちの描写ですね…。これを踏まえて物語は進んでいくんですね!サクラサル先生の次回に期待しております!
あー、明日が待ち遠しい!!
大地オサム |  2007年07月11日(水) 19:37 | URL 【コメント編集】

物語を進めていく上で、真由の話は必要かな~と思って

二股をかけられたことはないので、その辺は想像なんですけどね

サクラサル |  2007年07月11日(水) 23:33 | URL 【コメント編集】

コメントを投稿する


 管理者だけに表示  (非公開コメント投稿可能)

▲PageTop

この記事のトラックバックURL

→http://aoironotoki.blog109.fc2.com/tb.php/26-cf4a9b2c
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)

この記事へのトラックバック

▲PageTop

 | BLOGTOP | 
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。