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2007.06.18 (Mon)

蒼色のとき 第一章 第一話 自覚

誰かに言われるまで気づかなかった。
うん、心があったかくなる。そんな感じ。
あぁ、これが恋なんだって思ったら毎日がどきどき・・・
いいね、恋って。
毎日がピンク色に思えてきた。

【More・・・】

正直、私はかわいくない。
うん、顔とかもそうなんだけど、性格がね・・・ちょっと・・・
ちょっと、お兄ちゃんなんで笑ってるのさ!!
顔がかわいくないって事はつまり、お兄ちゃんの顔もかっこよくないってことなんだから!私たちそっくり兄妹でしょ?
えっ?背丈はかわいいって?失礼だよ!これでも152センチあるんだから!!
高校生に見えないって?放っておいて!これでも来月には16歳になるんだからね!!



「・・・・・!?」
学校について下駄箱を開けたとき、靴の上に見慣れないものがおいてあった。
手紙・・・・「須藤 秋様」って書いてあるし、私あてなんだよね?
それにどう見ても男の人の字だし・・・
これっていわゆるラブレターってやつなんでしょうか!?
うわ~こんな古典的なことする人まだいたんだ!!・・・・って私!!
これがかわいくない原因のひとつだよね絶対。
まあ、いいや人生初のラブレターだし。
なんて書いてあるのかな~へへ♪放課後に呼び出されちゃったりするのかな~
それで愛の告白されちゃったりとか?

うきうき気分で開いた手紙の中には、もうひとつ封筒が入っていた。
そこには「笹木 真由様」と書かれていた。
そして付け加えるように紙切れが一枚。なになに・・・・
「須藤秋様、この手紙を笹木真由に渡してください?」

って!!なんで私が!!お前なんかの恋のキューピッドにならなあかんのや!!

「ふざけんなよ!!」

と私は持っていたその手紙を思い切り床に叩きつける!
誰だ!朝からこんな紛らわしいことをする奴は!見つけたらメッタメタにしてやる。

「笹木 真由」は、同じクラスで友達。
高校に入ってから知り合った。
なんていうか・・・・私とは正反対の世界にいる感じ。外見がね。
真由は背が高い。それはモデル並みに・・・そしてスタイルもモデル並みで、顔だって、そこらへんのアイドルよりもずっとかわいい。
さらさらの黒いロングヘアーに透き通るような白い肌・・・
並んで歩くと自分が惨めになるくらいだ・・・・
だって、私は背も小さければスタイルだって並だし、髪は天然パーマでうねうねしてるし、部活で外にでてるから日に焼けてちょっと黒いし・・・。
でも、話をしたらすごくいい子だった。
だからすぐに仲良しになった。
まわりからはつりあってないとか、なんだとかよく言われるけど。
ただね・・・・真由自身にそのつもりがなくても、あんなきれいな外見だから、告白してくる輩が多いのも事実。
今のこの手紙と同じように、真由を呼び出すように頼まれたりとかはしょっちゅう。
そのたびに、「自分でやれ!」と追い返してやってるけどね。



ん!?視線を感じる・・・・

「そこか!!」

振り向くとそこには、震えている男子生徒が一人。そうか・・・おまえか?朝から私にこんな嫌がらせをするやつは!!

「おはよう。よくもまあ、こんな紛らわしいことしてくれたね?」

「あはは・・・悪気はなかったんだ!ほら、須藤って笹木と仲いいだろ?」

「そうね~。仲がいいから教えてあげる。真由はこんな情けないことをする男は大嫌いだってことをその体にな!!」

私が小柄だからってなめてんじゃないよ?こんな小さい体だからお父さんが心配して、小さいころから空手だのなんだのって習わされてるんだから!あえて段は取らなかっただけでね。
だからね、あんたみたいな軟弱な奴倒すのは屁でもないってことよ!
下品だ?うるせぇ!覚悟しな!!

「秋・・・・朝から暴力沙汰はよくないぞ!その辺にしておけ!」

「武史・・・・。ふん!よかったわね命拾いして」

「あ・・・・ごっごめんなさ~い」

逃げ足が速い・・・・私そんなに怖いことしたかな~。まぁ、どうでもいいけどさ。

「あいつになんかされたのか?それにしてもすぐに手をだすのは関心しないぞ、お父さんは」

「あいつが悪いんだもん!私を怒らせるから!!」

「はいはい・・・本当手のかかる娘だねぇ~」

武史は私の頭をぽんぽんと叩きながらしみじみとそういう。
う~その行為はうれしいけれど、なんだか切ない。

「もう!子供扱いしないでよ!それになにお父さんって!こんな若いお父さんいらないし!」

「だって、秋って悪がきって感じじゃん?」

うう・・・それはそれでつらいんですけど?
私は確かに悪がきって感じかもしれない。けれど、武史には女の子って思ってもらいたいのにな・・・・。

武史とは幼馴染。家が隣同士で、親同士が仲がいいから私たちも小さいころから一緒に遊ぶのが当たり前だった。
でも、中学にあがって、男女を意識し始めたときからかな・・・・
まわりは恋の話題でいっぱいだった。
わその話題はもちろん私にも振ってきたけど、私はそういった自覚がぜんぜんなかった。
それなのに・・・・

「伊藤くんって、絶対、秋のこと好きだと思う!」

その一言が私の世界を変えた。

「え・・・えぇ!!なんでそうなる?」

必死に否定した。武史が私を好きなんて考えられない。それはきっと武史もそうだろうけど。

「だって、伊藤くんさ、他の女子の事は全部上の名前で呼ぶのに、秋だけは名前で呼んでるんだよ?あやしくない?」

「あやしくないよ!!私たち幼馴染だもん!当たり前だよ!!」

「きゃー!そんなにむきになるところをみると、秋も伊藤くんのこと好きなんじゃない?」

「絶対にないから!!」

激しく否定したけど、女子のネットワークって恐ろしいよね。
次の日には、私と武史は付き合ってるなんてうわさまで発展してしまった。

私も武史もそんなうわさは気にしないでおこうって話をして、今までどおりしようって決めた。

けど、恋は突然やってくる。
武史と付き合ってるってうわさが流れてから1年。
私たちは中学2年生になった。
私の身長はたいして伸びなかったけど、男の子たちは変わっていった。
整列したときに今まで一番前だった男の子が、新学期には後ろの方にいっていたり、体つきもなんだか1年前とは変わって筋肉質っぽくなってきた。
だんだんと、男女の差がはっきりしてきた。
やっぱり、男と女は違うんだって実感した。

うん、それは武史にも言えることだった。
小さいころからずっと一緒だったから、今までじっくり武史を見たことがなかった。
けど、よくよく見ると武史はずいぶんと男らしくなっていた。

背だって、すごく伸びたし、手もこんなに大きかったっけ?
そしてこんなにがっちりとした体だったかな・・・・

「何?人のことじろじろ見て、やらし~」

「な!!やらしくない!こうしてみると武史も男の子だったんだな~っって思ってさ」

「おまえな~人のことなんだと思ってたんだよ?男だろ、どっからどうみても」

「私にとってはいつまでも泣き虫武史ちゃんだけどね~」

「過去のことは忘れろ!!俺けっこうもてるんだぜ?昨日も下駄箱にラブレターがなぁ・・・」

「それって不幸の手紙とかじゃないの?一番下に書いてなかった?3日以内に5人に回さないと不幸になりますって」

「失礼だな~そんなこと書いてなかったぞ!!今日の放課後裏庭に来てくださいってさ」

「ふ~ん。べただね」

なんだろう、このもやもやした感じ。すっごく面白くない。
手紙をもらったこと、その内容をにたにたしながら話す武史の顔も
全部面白くない!!

「かわいくないな~秋。いつからこんなに屈折してしまったんだ?お父さんはかなしいよ」

「お父さんってなんだ!そして屈折ってなんだ!いい気になるなよ!ちょっと背が伸びたからって!手紙をもらったからって!!ふんだ!ば~か」

その日は一日中もやもやしていた。
武史は手紙をくれた人に会いに行くのかな?とか、告白されたらOKするのかな?とか。
もし彼女ができたら今のように遊べなくなるのかな?とか・・・まあ、そんなことばかり考えていたら放課後があっさりきてしまった。

すぐに家に帰ろうと思ったんだけど、武史のかばんがまだ机にぶら下がっていたから、気になって帰れなかった。
裏庭に行って、告白でも受けてるのかな・・・・
なんて返事をしたのかな・・・・
どんな人なのかな・・・武史のこと好きな人って・・・・

「・・・うわ!!秋!なんでまだここにいるんだよ!」

「武史・・・・・何?一人?やっぱり不幸の手紙だったの?」

「違うし!ちゃんとした愛の告白でしたよ~。断ったけど」

「・・・・・そうなの?」

もやもやした感じが一気に晴れた。なんでだろう・・・・
武史が告白してくれた人をふったから?
でも、それがどうしてもやもやがなくなる原因なんだろうか・・・・


「帰らないの?」

「帰る・・・・おなかすいた・・・」

「なんだよ~家まで我慢できないのか?仕方ないな~何か食ってくか?」

「うん!」

「はぁぁぁ。秋は色気より食い気か~。あ!ねだってもお父さん何も買ってあげませんからね!」

「だから、お父さんってなにさ」


家に帰ってからも、武史のことばっかり考えていた。
今日は一緒に帰って、ご飯食べに行って楽しかったな~とか。
告白してきた子はどんな顔してるのかな~とか・・・・

「ふふ・・・秋ちゃん。恋をしたね?」

「・・・・・お兄ちゃん・・・・・何?寝言は自分のベッドの中で言いな?」

「はぁ、かわいくないね~その言い方。武史にふられるぞ?」

「はぁ!?」

お兄ちゃんの言葉に顔が真っ赤になる。なんでかはわからないけれど。

「お兄ちゃんにはわかります。秋は武史が好き。ちがうか?」

「好き・・・ってそりゃ好きだよ?仲いいし、ずっと一緒にいるし」

「はぁ、その好きじゃなくて異性として好きってこと。秋も14歳なんだからわかるだろ?その違いくらい」

ごめんなさいお兄ちゃん。正直わかりません。
友達が誰が好きとか、告白したとかされたとか。正直その手の話まったくついていけませんから・・・・

「しかたないか~秋は人を殴ってるほうが楽しいもんな」

「空手っていってくれないかな。他人が聞くと誤解をまねくから」

「自覚がないんじゃわからないか~でもここ最近、秋は寝言で武史の名前を呼んでるぞ?」

「うそ!?え・・・・っていうかなんでお兄ちゃんが私の寝言知ってるのさ」

「冗談に決まってるだろ・・・うん、まあでも確信した。秋は武史が好きなんだな~かわいい妹が取られるのは兄として寂しいが、まあ、頑張れよ?」



私は大馬鹿なので、兄のその言葉の意味を理解するのに、1週間はかかった。
そして、自覚してしまった。私は、武史に恋をしていることに・・・・

それに気づいてしまったらもう大変。
変に武史を意識してしまって、かわいくなくて、さらに凶暴な性格に拍車がかかってしまったように思う。
武史に私が女だって思われるのが恥ずかしくてしょうがなかったせいなんだけど、今は後悔している・・・・
だって、いまだにお父さんと悪がきの関係なんだもの・・・・


「はあ・・・・」

「なに?でっかいため息をついて」

「昔のことをね、思い出していたのさ。」

「昔?今の流れで何か思い出すことあったか?」

「いろいろあるんだよ?馬鹿にはわからないかな?」

「秋に馬鹿にされるとは・・・・ちょっとショック」

「頭は私のほうがいいよ?悪いけど」

今はいいか、こんなやりとりも楽しいし。
幸い、私と武史が付き合っているといううわさは高校にまでついてきた。
だから、武史に告白してくる人は少ないし彼女もいない。
この隙になんとか私を女だって自覚させて、恋人同士になってやるんだから!!


私はうぬぼれていた
武史といつか付き合えるって思い込んでいた。
こんな時間がずっと続くと、そう思い込んでいた・・・・。




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テーマ : 自作小説 - ジャンル : 小説・文学

16:49  |  蒼色のとき  |  TB(0)  |  CM(4)  |  EDIT  |  Top↑

★こんちわ!

1話を読んで2話目が気になります!本日中に読破してしまいそう(笑)
大地オサムです |  2007年07月07日(土) 17:09 | URL 【コメント編集】

★No title

こんばんは m(_ _)m 。。
コメントありがとうございます。。

何気なく何話か読んでいるうちに
この作品から読んでみようという思いになり
1話を読み終えました。

さて・・・
第2話以降もじっくりと楽しませていただきますね。
また遊びに来ます!!

ではでは・・・
ポチ!!
ドダドゥド |  2008年03月23日(日) 19:27 | URL 【コメント編集】

★No title

ドダドゥドさんへ

読んでくれてありがとうです!
サクラサル初めて書いた青春小説ですので
また是非感想を聞かせてください!
サクラサル |  2008年03月26日(水) 15:17 | URL 【コメント編集】

★管理人のみ閲覧できます

このコメントは管理人のみ閲覧できます
 |  2013年11月02日(土) 20:42 |  【コメント編集】

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