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2007.07.04 (Wed)

蒼色のとき 第二章 最終話

真由と武史に背中を押されて
私は、直樹くんの通う城ヶ崎高校を目指して走っていた


約束はしてない
いきなり学校に行くなんて迷惑かもしれない
でも、会いたい
会って、本当の自分を直樹くんに見せるんだ

【More・・・】

電車に乗って1時間、そこから走って10分
学校についたころはすでに授業が終わっていたらしく
下校する生徒とすれ違う

さすが男子校・・・・男の子しかいない
当たり前だけど私・・・かなり浮いているよね

それより、直樹くんって何組なんだろう・・・
1年生の校舎が1階とは限らないよね
私の学校、1年生は4階だし
さすがにこの格好で校舎に入ったら怪しすぎるよね


どうしようかな
やっぱり携帯にメール入れたほうがいいのかな・・・


「ひっ!!」


いきなり肩に手が乗っかった
もしかしたら、この学校の先生にみつかった?
校庭によその学校の怪しいチビがいるって誰かが通報した?

どうしよう、なんていい訳をしよう・・・
あぁ、直樹くんに会う前に見つかるなんて
ついてない・・・・


「秋ちゃん・・・・だよね?何してるのこんなところで」


「・・・・は、花沢くん?」


よ・・・よかった、先生じゃなくて


「何してるの?うちで、もしかして直樹に会いにきたの?」


私は首を思いっきりたてにふった
花沢くんは直樹くんの友達だし
直樹くんの居場所を知っているはず


「さしでがましいけど、直樹と何かあった?」


「え?」


まあ、あったといえばあったというか・・・・
原因はたぶん、私にあって
それで、直樹くんがつらくなって・・・
その・・・・


「直樹、何もいわないからわかんなくって、でも元気ないから秋ちゃんと何かあったんだなって思ってたんだけど・・・でも、秋ちゃんから会いにきてくれてうれしいよ!」


直樹くん、元気なかったの?
私のことで、そんなに落ち込んでいるの?
それって、直樹くんは私のこと・・・・
そう思ってもいいのかな・・・


「直樹なら、ここから歩いて一番端の教室にいるから、会いにいってやって?喜ぶから」


「あ!ありがとう、花沢くん!」


私は花沢くんにお礼を行って走り出した
一番端の教室
早く行かなきゃ!直樹くんが移動する前に



と思って急いで走ったのに、いざ教室の目の前にくると緊張する
1階といえど、背の低い私は、窓をのぞくのも一苦労
なんとか、サッシにつかまって、教室の様子を伺ってみる
きっと、校庭から見た私は確実に不審者だろうけど・・・・


そこには、男の子が5人いた
みんな同じような髪型で、後ろを向いているから
どれが直樹くんか見分けがつかない・・・・
直樹くんはさらさらヘアーで、気持ちよさそうな髪で・・・・

え・・・・まさか・・・


「直樹くん!?」


久しぶりに見た直樹くんの姿にびっくりした私は
後先考えずに直樹くんの名前を叫んだ

そこにいた全員が一斉に振り返る
は・・・恥ずかしい・・・


「あ!秋ちゃん!?」


振り返った直樹くんは驚いていた
あたりまえだよね、なんで私がここにいるんだって感じだよ・・・


「な・・・なんで秋ちゃんがここに・・・」


「な・・・・直樹くんこそ、その髪・・・」


「え・・・あぁ、これは自分への戒めかな?」


「戒め?」


直樹くんは、あのきれいな髪をばっさり切って短くなっていた
すっごくきれいだったのに、ずいぶん思い切ったことを・・・


「秋ちゃんに、もう会わないって自分で言ったに、そのくせ会いたくて・・・うじうじしている自分を戒めるのにね・・・」


「そんな・・・・」


「でも、よく分かったね。クラスメイトですら後姿じゃ誰だか分からなかったのに」


うん、わかるよ・・・・
だって、私は直樹くんをずっと見ていた
無意識にだけど、直樹くんを見ていたんだ
ずっと、出会ったあの日から
自分が何を話したのかも記憶からなくなるくらい

きれいな顔、髪
優しい目にしぐさ
その、それひとつも
私にとっては・・・・



「私が、直樹くんを見ていたからだよ?初めて会った日からずっと」


「え・・・・」


「あのね、聞いて欲しいの。私、自分をつくってたの、直樹くんに嫌われたくなくて、本当の自分を見せるのが怖かった・・・・」


本当は、口より手のほうが先に出るし
格闘技なんて見に行ったらつい、力んじゃって野次とか飛ばすし
本当はスカートよりも動きやすいパンツスタイルが大好きだし
カラオケにいったら5時間は友達解放しないし

数え上げればきりがないけど
そんな私だけど・・・・


「もしも、全部受け入れてくれるなら、私は直樹くんと一緒にいたいの・・・・」


「秋ちゃん・・・・」


「だからね・・・」


「まって・・・その先は、言わないで」


やっぱり、だめなのかな・・・・
言葉をさえぎられるってことは、聞きたくないってことだよね・・・


「俺ね、秋ちゃんがそういう子だって知ってた。知っている上で好きになったんだ。実際に話をしてますます好きになった」


「・・・・・・」


「最初に秋ちゃんを見たのは格闘技の試合を見に行ったとき、前の席に座ってたんだけどそのときの秋ちゃんの姿が目から離れなくて・・・」


それって、武史と一緒にランブルアワーズの試合を見てたときだよね・・・
あのときも、確か思いっきり叫んでいたような・・・
え、それを見てたの?


「2回目に見たのは秋ちゃんがいつも電車に乗る駅のホームで、泣いてたんだ・・・何があったのか分からないけど。その涙がきれいで目が離せなった。どんどん、惹かれていったんだ。この子はどんな子なんだろうって」


「3回目に見たのは初めて話しかけたあの日。本当は話しかけるつもりはなかったんだ、けど、秋ちゃんが電車から落ちそうになって、これはチャンスだと思って・・・」


「直樹くん」


そんな前から私のこと知っていたの?
泣いていたって、それはたぶん
武史に失恋したときだろうな・・・たぶん

きれいって、そんな風に思ってくれたんだ・・・・



「秋ちゃんと友達になれて、デートに行くことになって舞い上がってた。でも、秋ちゃんはあまり楽しそうじゃなくて、俺といてもつまらないのかなって、思った。秋ちゃんが幼馴染っていった彼と一緒ににるとき、秋ちゃんは楽しそうに笑っていた・・・・だから、それを見てつらくなったんだ」


それは、直樹くんがさようならって言ったときだよね・・・・?
あの日は悲しかったし、どうしてそんなことを言われたのかも分からなかった


「でもね、今日こうして秋ちゃんがきてくれて確信した。」


「俺は、秋ちゃんが好きだ。友達なんかじゃなくて彼氏になりたいんだ」



勝手に涙がでた
直樹くんが、そこまで思ってくれてることに
ありのままの私を好きでいてくれることに


「直樹・・・・く・・・きゃ!!」


サッシにつかまっていた手の力が抜けて
体が後ろに反り返る
1階だから落ちても怪我なんてしないだろうけど
この感動のシーンでこれはあんまりだと思う・・・・



「秋ちゃん!!」


直樹くんは、窓越しに私の手をつかんで
そのまま教室の中へ私を入れた

助かったという安心感と
気がつけば直樹くんの腕の中にいるという事実に驚いて
顔が真っ赤になる・・・・


どうしよう、これって突き放したらいけないよね
でも、でも、は、恥ずかしい・・・・


「2回目だね助けるの」


「そ、そうだね・・・」


直樹くんは、自分の体から私を話してじっと私の顔を見る
見られているのが恥ずかしくて視線をそらそうとすると
口になにか柔らかにものが触れた


「直樹・・・くん?」


「返事聞く前にしちゃった・・・・」


自分からキスしたくせ自分で照れるなんて反則・・・・


「え・・・と、これからよろしく・・・」


どさくさにまぎれて返事したみたいになったけど
私だって、直樹くんのこと好きなんだから大丈夫だよね


だって、ほら
直樹くん・・・すっごく笑ってるし・・・・



「かっこいいぞ直樹!!よく言った!!」


「「えっ?」」


パチパチという拍手が、いろいろなところから聞こえる
周りを見渡すと、いつの間にかギャラリーが増えていた・・・・


「直樹~こんなところで愛の告白なんてやるな~」


「がんばれ!直樹!!秋ちゃんを幸せにするんだぞ!」



「い、いつのまにこんなに人が・・・・」


「そういえば俺、掃除中だったんだ・・・・わ、忘れてた・・・・」




「逃げよう!!」


直樹くんは私の手をつかんで走り出した
校門を出て、駅に向かっていった
その間、手はつないだまま

その手のぬくもりが
とても心地よかった・・・・


「秋ちゃん・・・・」



「な・・・何?」



「・・・・だから・・・」


「え?聞こえないよ~!」


「大好きだよ!」





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08:48  |  蒼色のとき  |  TB(0)  |  CM(7)  |  EDIT  |  Top↑

★秋ちゃんにも春が来た♪

おはようございます!またまた遊びに来てしまいました♪
今日は第二章を一気読み♪ドキドキしながら、また
一気読みしてしまいました!
イイっすね♪秋ちゃん・・可愛いなぁ(マジでそう思ってしまいました。)
直樹となら秋ちゃんも幸せですよね♪
明日は第三章読みに来ま~す!
玲一 |  2007年07月29日(日) 12:57 | URL 【コメント編集】

★玲一さんへ

一気に読んでくれてありがとうですhttp://blog109.fc2.com/image/icon/i/F995.gif" alt="" width="12" height="12">秋を好きになってくれてうれしいですhttp://blog109.fc2.com/image/icon/i/F99F.gif" alt="" width="12" height="12"> コメントをもらえると、次の話を書くのに励みになりますhttp://blog109.fc2.com/image/icon/i/F99B.gif" alt="" width="12" height="12"> またきてくださいねhttp://blog109.fc2.com/image/icon/i/F995.gif" alt="" width="12" height="12">
サクラサル |  2007年07月29日(日) 20:23 | URL 【コメント編集】

素直になれる瞬間の思い切りがよい。
自分とつい比較すると、なんとまぁひねくれた自分がいるのだろうとちょっと自己嫌悪。
それゆえに波乱なき青春を送っちまった、のでなんかいいなぁという印象が響きました。
ぬこ |  2007年09月21日(金) 00:17 | URL 【コメント編集】

ぬこさんへ

読んでくれてありがとうございます!
波乱ばかりの青春もまたいいかな~なんて思いながら書きました。

いい印象を盛ってくれてうれしいです。
サクラサル |  2007年09月21日(金) 10:14 | URL 【コメント編集】

お久しぶりです。
こんばんわ。藍色イチゴです。
秋さんと直樹君、いいカップルだと思いますよ。見ていて微笑ましいですし、癒されちゃいます。
直樹君みたいに、自分の嫌なところも全部包み込んでくれるというか、ありのままが好き、って言ってくれる男性がいると、ほんの少し自分が好きになるかもですね。
自分の場合、特に自己嫌悪が激しく、色々と思い悩みすぎて胃を痛めるのは常々。

そんな私事はさておき、秋さんと直樹君、幸せになってね。応援しています。
藍色イチゴ |  2008年06月16日(月) 23:07 | URL 【コメント編集】

藍色イチゴさんへ

お久しぶりです。
第2章を読んでくれてありがとうございます
ほんぼのカップルは書いているとホッとします。なかなか自分に素直になるのは難しいですから。
自己嫌悪に陥ることはよくあります。そんな自分でも包み込んでくれる人が現れたら、そのときは本当に自分のことも好きになれると思います!
直樹と秋の幸せの応援ありがとうございます!
サクラサル |  2008年06月17日(火) 08:21 | URL 【コメント編集】

★すみません(・・;

結局、ズルズルここまで拝読させていただいてしまいました。

素晴らしい青春storyで、そして、恋に目覚めていく女の子の心理描写が見事で、大変切なくも清々しい気持ちでここまで進ませていただきました♪

真由ちゃん、武史くん、この二人の親友と、直樹くんのご友人。
本当に素敵な仲間たち! という感触でなんだか、妙に嬉しいです。
こういう感性のピュアな物語は本当に気持ちが良いです(^^)

また、お邪魔させていただきます~
朱鷺(shuro) |  2013年06月29日(土) 21:15 | URL 【コメント編集】

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