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2007.07.03 (Tue)

蒼色のとき 第二章 第六話 

誤解ってどうやって解くのがいいのかな・・・
お前の場合、しゃべればしゃべるほど墓穴を掘る?
そうだね・・・・さすがお兄ちゃん、よくわかってる
反論しないのかって?
そんな元気もないんだよ・・・

【More・・・】

直樹くんに武史との関係を誤解された
そして、その誤解を解くこともなく
いたずらに時間が過ぎていった


あれから直樹くんはあの時間の電車に乗らない
一本遅らせてみたり、早くしてみたりしたけど
直樹くんに会うことはなかった

メールや電話で話すこともできるけど
直樹くんのアドレスを開くことができなかった
そのくせ、携帯電話を握りしめて
連絡が来るのを待っていたりする

何がしたいのさ私・・・・



直樹くんのことが好きなのは
友達としてなのか、異性としてなのかは分からない
けど、直樹くんのいない電車はすごく寂しい


会いたいけど、会うの怖い・・・・


直樹くんは、これ以上私と一緒にいるのがつらいって言っていた
それがどういう意味なのかずっと考えたけど
やっぱり分からない
どうしてつらいんだろう
あのデートでつまらなそうに見えたから?
でも、普段の私を見たらもっと嫌うんじゃないかな・・・

今になってはどっちがいいのか分からない



「直樹くんと連絡とらないの?」


「ん・・・・私から連絡するの怖いよ・・・」


「けど、相手からは連絡してこないだろ?」


「それは、そうだけど・・・」

昼休み、いつものように屋上でご飯を食べている
私のことが心配なのか、真由と武史は心なしか私に気をつかっているような気がする



直樹くんから連絡が来る可能性は低い
だって、「さようなら」って言われたんだから
でも自分から連絡をいれることも出来ない
だって、「さようなら」って言われたんだよ?


「秋は、もうこのまま直樹くんと会えなくてもいいの?」


「・・・・・分からない」


「自分のことだろ?分かんないっておかしいだろ」


だって、本当に分からないんだもん
私が直樹くんに会いたくても
直樹くんが私に会いたくないなら
会わないほうがお互いのためじゃん


「別に、もういいよ・・・・もともと電車でたまたま知り合っただけだし」


「秋?」


「直樹くんも、今頃そう思ってるよ・・・・」


「けど、秋のこと好きって言ったんでしょ?」


「今頃、後悔してるよ。なんであんな女に好きとか言ったんだろうって」


教室に戻ろうと立ち上がろうとしたとき
武史の平手が私の頭にばっちりヒットして、私は右に吹っ飛んだ


「い・・・伊藤くん!?」


「・・・・・・・った~~~いきなりなに?」


叩かれたほうの頭をなでながら、武史のほうに視線をやる
めずらしく武史は怒っているようだ
え?なに?なんかしたかな


「武史?」


「なんでおまえは素直じゃないんだ!言ってることと、表情がぜんぜん違うぞ!!」


「はぁ?」


「どうでもよくないくせに!会いたいくせに!どうせお前のことだから、会ったら直樹って奴が迷惑するとか、そんなことばっかり考えてるんだろ!!」


「・・・・・・」


「それって、単純に嫌われたくないだけだろ?お前が!」


こういうとき、自分をよく知っているやつって嫌だよね・・・・
全部そのとおりで口答えも出来ない・・・・
けど、叩く必要はないんじゃない?


「こういうときは、相手のことは考えるな!自分がどうしたいのかで行動しろ!嫌われたらそのときだ、何もしないで後悔するのと、何かしたあとに後悔するのはぜんぜん違う!」


妙にえらそうなのに、なんでか武史の発言には説得力がある・・・・
うん、まあ確かに何もしないよりはしたほうがいいんだろうけど
でも・・・・


「叩くのはどうかと思ったけど、伊藤くんの意見には賛成。秋?会いたいなら会いに行けばいいよ。」


「でも、会ってくれないかもしれないし・・・・」


「待ち合わせするばかりが会うことじゃないよ?押しかけていくのだってありだと思うけどね」


「押しかける?」


押しかけるっていうのはつまり・・・・
直樹くんの学校に行くということですか?

それだったら確かに確実に会えるけど・・・・
でも、それは絶対に嫌われると思うんだけど


「ねえ、秋?直樹くんはどうして秋が格闘技好きだって知ってるのかな?どしうして伊藤くんとのこと誤解したのかな?どうしてそれが結果的に秋と一緒にいるのがつらいって事になるのかな?よく考えてみて」


「それは・・・・」


そうだよね、どうして直樹くんは私が格闘技好きだって知ってるの?
武史とのこと誤解するのはどうしてなんだろう・・・・
それで、どうして私と・・・・


「直樹くんは、秋の話を真剣に聞いていた。たぶん、秋は何が好きなのか無意識で直樹くんに話をした。その中に格闘技があって、直樹くんはそれを覚えていた・・・・有り得るよね?」


そういえば、趣味の話とか、好きなものとかお互い言い合っていたような気がする
もしかしたら格闘技が好きって言ったかもしれない・・・・
けど、よくそんな話覚えてるな・・・・


「好きじゃなかったら、そんな細かい話まで覚えてないでしょ?」


「・・・・・・?」


「ほら、早く直樹くんのところに行かなきゃ!城ヶ崎高校まで遠いんだから!」


「真由・・・・」


「まかせろ、秋は急に発狂して飛び出したって先生に言ってやるから」


「武史!!」


2人に促されて私は駅に向かって走り出す
直樹くんの通う高校に向かって



真由と武史に言われて初めて気づいた

直樹くんは、私のことをそこまで思っていてくれたんだ、きっと・・・

それなのに、私は自分を飾ってばかりだった・・・・
自分をよく見せようとそればかりで
直樹くんのことちゃんと見てなかった・・・・


私、とっくに直樹くんを好きになっていたんだ

直樹くん・・・
私、今から自分の気持ちを正直に話しに行きます
飾らないで、ありのままの私で
自分の気持ちを伝えるから・・・・


走るペースをさらに上げて
私はただまっすぐ
目的地を目指していった





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